〝ニャン生初〟のお留守番(1)
久しぶりに、〝なんちゃってペットシッター〟をしました。
ごはん・水、トイレの入れ替えと、ちょっと一緒に遊ぶ、くらいのことですが、亡き愛猫ミカと暮らす前は、動物好きを見込まれて時々旅行中の犬猫の世話を頼まれてました。
今回は、近くに住む友人の家族旅行の間のニャンコの世話。約2歳の元気な男の子、チーさん。
2泊とのことで、ニャンコだけでのお留守番許容範囲ではあるけれど、彼は自宅で夜通しのお留守番が全く初めてなので「お願い!」と。
この連日の暑さで心配もあるし、3日間通うことになりました。
念のため「前もって、家族旅行で留守にすることを、チーさんに声に出して言っておいてね」と友人には伝えておきました。
初日早朝に出かけて行った友人からのメールには、「出かける前に、普段彼のお世話をしている長女がチーさんに何やら話しかけていた時、しっぽをバタンバタン床に叩いて不機嫌そうだった」との報告が。
ムムム、これはニャンコに話がうまく伝わってなさそうな…。
やはり「留守番って一体ナニ〜!?」
そしてその日の夜、お宅にお邪魔すると、チーさんはなかなか姿を現しません。
ご家族から聞いていた隠れている可能性の高い、子供たちのベッドの下を覗いてみても見えません。
そこで姿が見えないままコンタクトを取ってみると、背を向けて寝そべっている姿が浮かんできました。ちょっとふてくされ気味な様子。
「留守番って何? みんな帰ってこないの?」
と、どうやら「留守番」という言葉は聞いていたようですが、ちゃんと意味がわかっていなかったみたいです。
何せ彼の〝ニャン生初〟ですから。
動物は未来(未経験)のことをなかなか想像できないので、チーさんが経験したことのない〝夜通しの留守番〟がどういうものか理解していなかったのです。
ただ、家族が出かける時にいつもとなんか様子が違うのは感じていました。
「どういうこと?どういうこと?」って。
そこで、家族が旅行に行ったことと、3日間の留守番の意味、その間のチーさんの役割と私の役割を言葉とイメージを交ぜて伝えてみました。
するとようやく、クルッとこちらに顔を向けてくれました(意識同士のコンタクト上で)。
あぁ「ちゅーる」は強し!
〝なんちゃって〟とはいえども、ごはんやトイレの掃除はしても、生存確認をしておかないとペットシッターの使命は果たせませんので、何としても元気な顔を拝まねば。
以前その友人宅でチーさんに話しかけたことがあり、一番好きな食べ物を聞いたら「ちゅーる!」と返答。すると友人が「でも最近食いつきがイマイチ」と。
理由を聞くと、「おいしいんだけど、ちょっと飽きたんだ」とチーさん。
それをまた伝えると「そういや、マグロ味しか常備してない。別のも買ってみる」と、他の味を揃えてみたら、大喜びで食べてくれたとの報告がありました。
そこで奥の手、人気おやつ「ちゅーる」を使うことにしました(飼い主から了承済み)。
チーさんが2階にいるのはわかっていたので、「下のリビングに来たら、ちゅーるあげるよ〜」と意識で話しかけた上、声にも出してみました。
そしたら、おぉっ、来ました来ました〜!
私の手から、ちゅーるのササミ味を1本をペロリと食した後は、またとっとと出て行ってしまいました。
「あぁ〜、食べたら行っちゃうのね〜」と残念に思いましたが、生存確認ができヨセフのこの日の任務は無事遂行。
少しして「もう帰るからね」とチーさんに声をかけたら、またやって来てくれたので、後ろ髪を引かれオモチャで遊びました。
さらに嬉しいことに、スリスリしてくれました。
やっぱりちょっと寂しいのだね。